気分はピカレスク(きぶんはピカレスク)とは?

admin 25 Days+ 20

ピカレスクとは、スペイン語で「ピカロ(pícaro)」という言葉に由来する文学的ジャンルで、主に16世紀スペインの文学で発展しました。ピカレスク文学は、社会の下層階級や貧困層の人々の生活を描いたリアルな物語を特徴としています。物語の中心にはしばしば、非道徳的で不正直な主人公が登場し、彼らの冒険や詐欺、詭弁を通じて社会の暗部や不公正を暴露します。

典型的なピカレスク小説では、主人公がしばしば詐欺や盗みなどの不正行為を働き、それによって生活する姿が描かれます。彼らはしばしば社会のルールに反抗し、生き延びるために様々な手段を用います。ピカレスク文学は、時に風刺的でユーモラスな要素を含みながらも、社会の不条理や悪弊を厳しく批判することもあります。

このジャンルの代表作としては、ラサロ・デ・トルマの『ピカロの冒険』("Lazarillo de Tormes")や、フランシスコ・デ・ケベードの『ドン・キホーテ』("Don Quixote")があります。これらの作品は、ピカレスクの特徴を持ちながらも、時に深い社会的洞察や哲学的考察を含んでいます。
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